テーマはそれぞれの興味によるもので、その時のクラスで一番興味がありそうなことをテーマにみなで作り上げていきます。電車ごっこであったり、乗り物ごっこ、おばけごっこ、ゆうえんちごっこ、おうちごっこ、おみせやさん、むしごっこ,動物園ごっこ、世界ごっこ、劇ごっこ……ロッカーを利用したトンネルがあったり、積み木で舟が作られていたり…他クラスのお友達も招待し、一緒に遊びます。
作ってみて、遊んでみて、気付いて、関わり合いをもって、話しあいがあり、折り合いをつけ、足りない物に気づいたり、実際に、自由活動や設定活動でやりとりしてみて、問題点や改良点をハード面ソフト面から考えあい、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちに気づいたりします。
「○ちゃんのアイディアすごいよ!!一緒にやってみようよ」「○ちゃんが、何も言わないでダンボールのここを切っちゃった!」「みんなでとってもがんばったから、ここ、こんなに素敵にできたよ」「○ちゃん、さぼって何もしないよ〜」と、お互いに認め合ったり、ケンカしたり、仲直りしたり…素敵な人間関係を経験します。餌を食べる動物、動く動物、乗ることができる動物、「抱っこしてあげてね」「お散歩に連れていってあげてね」と、他学年のお友達にも積極的に声をかけ、遊びが展開していきます。
劇ごっこも同様です。先生が作った台本を覚えて演じるのは、甲東幼稚園で幼児期に経験して欲しい劇作りとはちがうわけで、表現遊びをする中、なんて言ったら通じるだろう、どうやったら伝えられるだろうと、だんだん見てもらうという観点ももてると劇へとしあがっていきます。なので、ページェント(降誕劇)も含めて、甲東幼稚園では誰が何の役と決めて毎日同じ役の練習をするのではなく、今日はどの役しようかな…といろいろな役をやってみて、お互いに見あいっこもしながら、そのお話が大好きになり、想像力や思いやりや、考える力といろいろな生きる力の基が育つのです。